タバコが与えるお口への影響について
こんにちは。本町ノーブル歯科 矯正歯科です。
2007年に策定された「がん対策推進基本計画」では、たばこ対策ががんの予防のための重要な施策として位置づけられています。5年後の見直しを経て、2012年に策定された第2期「がん対策推進基本計画」では、2022年までに成人喫煙率を12%とすることが掲げられています。
現在日本の喫煙率は男性27.1%、女性7.6%、男女計16.7%(2019)となっており、徐々に減少傾向にありますが、まだまだ喫煙者の割合は目標値には達していません。
本日は歯周病とも関わりの深い喫煙(タバコ)について、解説していきます。
*タバコが与える歯周病のリスク
タバコの煙には数千もの化学物質が含まれており、そのうちニコチンやターツだけでなく200〜300種類の有害物質が含まれていると言われます。
喫煙者の方が気になるヤニや口臭だけでなく、歯周病のリスクも上がりまた治りにくいと言われています。
*喫煙すると歯茎にどのような影響があるのか
①ニコチンの血管収縮作用
歯茎には血管が通っており、血流があることで酸素や栄養素を供給し、老廃物を流してくれる作用があります。しかし、タバコによる欠陥収縮作用が起こることで、血流の流れが悪くなり酸素や栄養素が欠乏してしまいます。また、老廃物の除去がうまく行われないことで歯茎の炎症が進行しやすく、治りにくいと言われています。
②歯茎の繊維化
健康な歯茎であれば炎症反応が出やすいため、歯茎にトラブルがあると“出血”という形で歯周病のサインがみられます。しかし、喫煙されている方の歯茎は固く繊維質になりやすく、出血などのサインがみられにくいことで、症状が出たときにはかなり病状が進行している場合があります。
③白血球機能の抑制
白血球には歯周病菌に対する防御機能があるため、体の免疫反応として正常に機能します。
しかし、喫煙者の場合歯周病細菌に対する白血球の機能が抑制されるため、防御機能がうまく働きにくく、その結果歯周病が進行しやすいです。
④歯茎の修復機能の低下
歯周病治療時、歯の表面についているプラークや歯石を取り除くことで歯周病細菌の数を減らし、その結果歯茎が健康な状態に近づいて行きます。
しかし、喫煙は歯周病治療で重要な繊維化細胞の働きを抑制し、歯茎の治りを悪くします。
*まとめ
喫煙がお口に与える影響は大きく、歯に付着する着色や口臭だけでなく、国民病でもある歯周病のリスクを上げ進行させるリスクになることがわかったかと思います。
健康だけでなく、健口のためにも禁煙を考えられてみてはいかがでしょうか?
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監修者情報
谷口 貴一 本町ノーブル歯科 矯正歯科 院長
2013年に大阪歯科大学を卒業後、兵庫県の医療法人の矯正・小児歯科クリニックと大阪歯科大学口腔インプラント科で臨床研修修了。その後1年間大阪歯科大学口腔インプラント科病院員勤務。翌年、大阪市内の医療法人にて8年間勤務。2022年7月より本町ノーブル歯科 矯正歯科開業。
保有資格
・ 美容師免許
・ 日本顎咬合学会認定医
・ インビザラインドクター
年間130日以上学会やスタディーグループに参加し、現在は若手の歯科医師を自身のスタディーグループで指導。ほとんどの難症例を治療することができます。
院外ではプライベートのSNSで国民に向けて歯に関する情報を発信し続けており、遠方からのご来院もいただいております。
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