GBR(骨誘導再生法)

GBR(骨誘導再生法)とは

  • GBR(骨誘導再生法)は、歯周病や抜歯などにより骨が減ってしまった部位に、インプラント治療を行う上で必要な骨の厚みや高さを再生させる治療法です。
    骨を増やしたい部分に患者様の自家骨や人工骨を配置し、その上から人工膜(メンブレン)を覆うことで骨の再生を阻害する線維芽細胞の侵入を防ぎます。
    その後、骨の再生を促す骨芽細胞がメンブレン内で増殖することにより骨が再生され、インプラントを安全に埋入できるようになります。

  • あごの骨が減る原因

    GBRはインプラント治療に必要な顎の骨量が不十分な方が適応になります。骨が減ってしまう原因は以下の3つが挙げられます。

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      歯の喪失

      歯を支える顎の骨は、噛む刺激によって骨の吸収を抑えられており、歯を失ってしまうと顎骨が吸収されていきます。そのため、歯を喪失したまま長い時間が経ってしまうとインプラント治療を希望する時には骨量が不足してしまっているというケースが少なくありません。

    2. 02

      入れ歯やブリッジ

      入れ歯やブリッジは歯を失った場合によく選択される治療法です。治療によって最低限の噛む機能や審美性は回復できますが、インプラントのような歯根部分がないため顎の骨に刺激が与えられず長年の使用で顎の骨が吸収されてしまいます。そのためインプラントを考えているのであれば、いったん入れ歯やブリッジを入れてからではなく、歯を失ったタイミングで入れることによりインプラントの成功率が上がります。

    3. 03

      歯周病

      歯周病は歯ぐきの腫れや赤みなどの軽い炎症から始まり、進行すると出血や歯のぐらつき、歯肉や歯を支える骨(歯槽骨)の破壊といった症状がでます。歯周病により歯を失ってしまう頃には大幅に顎の骨も減ってしまっていることが多いため、インプラント治療に必要な骨量が足りずにGBRの適応になることが多いです。

GBRのメリット

  • 骨が少なくても
    インプラント治療ができる
    GBR治療が登場する前は、インプラント治療に必要な骨量がない場合には治療ができず、入れ歯やブリッジを選択するしかありませんでした。GBRが出てきたことにより、骨量が少なくても安全に骨を増やすことができ、インプラント治療が適用になる範囲が広がりました。インプラントは入れ歯やブリッジと比べ、ご自身の歯のような快適な噛み心地を実現します。
  • 安定性が高い
    安定性の高いインプラント治療を行うためには、適切な位置に埋め込むことが重要です。しかし顎の骨の量が少ないと、インプラントを埋入する位置が限られてしまい、安定性の低い結果になるだけでなく、インプラント体(人工歯根)の先端が露出するなどのトラブルを起こしやすくなります。GBRによって骨量を増やすことでこれらのリスクを軽減することができ、安定性の高いインプラント治療を行うことができるようになります。
  • 適用範囲が広い
    GBRは幅広い範囲に適用できる治療法です。他の再生治療と比べても治療できる部位が多く、様々な症例に応用できます。そのため、GBRを行っている歯科医院を選ぶことで、他院では断られたインプラント治療も実施できる可能性があります。

GBRの治療の流れ

  1. 1

    ご相談

    場合によってお写真の撮影、レントゲンの撮影、歯型を取ることがございます。

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    骨を採取する

    まずは移植するための自家骨を患者様自身から採取します。採取する骨はインプラントを埋入する部分の周り、下顎の先端か、下顎にある奥歯の外側から採ることが一般的です。骨を採取後、すぐに使えるよう粉砕機を使用して骨を細かくしていきます。

  3. 3

    インプラントを埋め込む

    インプラントを埋入する部位の歯肉を切開し、顎の骨に専用の器具で小さな穴を開け、インプラントを埋入します。
    埋入後も、骨が減ってしまっている部分はインプラントが骨から露出しています。

  4. 4

    自家骨または骨補填材の充填

    インプラントが露出している部分や骨が必要な部分に、患者様から採取した自家骨、または人工骨を入れ、人工膜(メンブレン)で周りを覆います。そうすることで、メンブレン内部に骨の再生を阻害する線維芽細胞が侵入できなくなり、骨を再生させる骨芽細胞が多く増殖することで新たな骨が再生されていきます。

  5. 5

    歯肉の縫合

    開いた歯肉を元に戻し、縫合して骨の再生を待ちます。個人差はありますが再生には3か月〜1年ほどかかります。治癒期間は強い刺激は控え、手術部位を安静に保ちましょう。

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    人工歯を被せる

    骨が再生し、インプラントと骨がしっかりと結合したのを確認した後、人工歯を被せる治療を行います。その際、人工歯とインプラント体(人工歯根)を接続するための「アバットメント」と呼ばれる小さな部品を装着します(2次手術)。
    型取りを行い、患者様専用の人工歯を作製し、それを装着してインプラント治療が完了です。

※インプラント治療にあたり、骨が大幅に足りないケースなどは最初にGBR治療のみを行い骨が必要なだけ増えた後、インプラント手術を行うこともあります。

GBRの費用

GBR 132,000円(税込)

GBRの注意事項

  • GBRを行うには、精密な診査が必要になります。CTスキャンやレントゲンで骨の状態を確認して適切な治療計画を立てることで、治療の効果を高めることができます。
  • 個人差はありますが術後に腫れや痛みを感じることがあります。通常は数日から1週間ほどで改善しますが、強い痛みや腫れが長引く場合は早めに担当医に相談してください。
  • GBRは保険適用外のため、自費診療になります。インプラント治療と合わせて骨移植や追加手術が必要な場合は治療費が高くなる傾向がありますので、事前に費用について確認しておきましょう。
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